BRICKS GARDEN

“制止しないケア”や“お友達のような関わり”から生まれる、自然な笑顔の理由とは?
目次
1日中、笑顔が絶えない理由
ーこの事業所を一言で表すと、どんな場所ですか?ー
「1日中、笑顔が絶えない場所です。」この一言には、スタッフ全員が強く共感しています。実際に施設内に足を運ぶと、どこからともなく明るい笑い声が聞こえてきます。利用者様とスタッフ、そしてそのご家族が一緒に過ごす空間は、どこか温かみがあり、心地よい安らぎを感じます。普段は笑顔を見せないような方でも、自然とほほ笑み、周りの雰囲気に影響を受けて、表情が和らいでいきます。
ー笑顔が生まれる理由は何でしょうか?ー
ここでの笑顔は、スタッフ一人ひとりが意識して生み出しています。「利用者様には笑顔で話しかけるのが基本で、今ではそれが当たり前です。笑顔は感染するものだと思っています。」という言葉通り、まずスタッフが笑顔で接することで、心の距離が縮まり、自然と笑顔が広がっていきます。
ーこの笑顔あふれる環境は他の施設とどう違いますか?ー
他の事業所と比べると、ここでは利用者様一人一人が持つ個性や背景を大切にした接し方をしています。そのため、決まったルーチンや型にはまった接し方ではなく、一人ひとりの気持ちに寄り添うことが基本です。例えば、利用者様が何かに興味を持ち始めたとき、それを一緒に楽しみながら探求することができるのがこの事業所ならではの魅力です。
“お友達”のような接し方で笑顔を引き出す
ー利用者様の笑顔を引き出しかたは?ー
当施設は、利用者様一人ひとりの尊厳を重視し、パーソンセンタードケアの理念に基づいた関わりを実践しています。個別性を尊重した親密なコミュニケーションを通して心理的な安定を図り、利用者が主体的に「自分らしい生活」を継続できるよう支援することを最優先事項としています。
ーどんな変化が見られましたか?ー
無口で無表情だった方が、少しずつ変化し、今では歌や会話を楽しむようになりました。何気ない一言で表情が明るくなり、心から楽しむ姿を見るのが嬉しいです。スタッフは、こうした変化を通じて、自分たちの関わりが心に与える影響を実感しています。時間がかかることもありますが、焦らず寄り添うことで、利用者様は安心して心を開いてくれます。スタッフは、その過程を大切にしています。
“制止しないケア”とドライブによる気分転換
ー他の事業所と比べて、こちらのケアの特徴は?ー
当施設では、利用者様の行動の自由を最大限に尊重する『非指示的アプローチ』をケアの基本方針としています。例えば、認知症に伴う行動・心理症状(BPSD)の一つである徘徊行動が見られる場合においても、行動を物理的に制止するのではなく、その方の内的欲求や感情に寄り添い、安全を確保しながら共に行動(ペーシング)することで、不安の軽減と精神的な安定を目指します。スタッフは、利用者様個々の生活リズムや嗜好、心身の状態を深く理解し、画一的な対応ではなく、個別のニーズに応じたケアプランに基づき、強制や管理を伴わない、その方らしい自然な生活継続を支援しています。
ーそれによって、利用者様にどんな影響がありますか?ー
「無理に座らせたり、制止したりすることがないので、利用者様はストレスなく過ごすことができます。その結果、穏やかな表情を取り戻したり、前向きな行動を見せることが増えました。」スタッフは、利用者様に対しての『受け入れ』の姿勢が、心の安定や笑顔に繋がることを実感しています。
ードライブを取り入れたケアについて、具体的な効果はどうでしたか?ー
「ドライブが好きな利用者様には、午前と午後に5分ほど外を回るだけで、気分がぐっと落ち着きます。車に乗って外の景色を見ながら、心のリフレッシュができるんです。」たった5分のドライブで、利用者様の気分が安定することに驚きます。
ここに来てよかったと思える場所の未来
ーこの事業所の魅力は何ですか?ー
「他の事業所ではあまり笑顔を見せない方が、ここに来ると自然と笑顔になっていきます。それは、スタッフ全員が笑顔で関わっているからこそだと思います。」スタッフは、無理なく笑顔が溢れる環境を作ることが、利用者様にとって何よりも大切だと感じています。その笑顔が、施設全体に温かい空気を生み出し、利用者様もその中で安心して過ごすことができるのです。
ー今後、この施設でどんなことを実現したいと考えていますか?ー
「今後も、利用者様にとっても、スタッフにとっても、ここに来てよかったと思える場所であり続けたいです。そして、この笑顔あふれる空間が、もっと多くの人々に広がるようにしていきたいです。」スタッフは、利用者様とそのご家族、そしてスタッフが共に成長できるような場を作り続けていくことを目指しています。