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管理者へ -挑戦と学びの軌跡-

上西亮平さんは、地元・北海道に戻り、まったくの未経験から介護の道へ踏み出しました。入職1年で管理者に抜擢され、その後10年以上にわたり、現場での実践と組織運営の両立に挑み続けています。今回は、介護業界でのキャリアややりがい、そして家族との時間を大切にする働き方について、上西さんにお話を伺いました。

目次

社会人として培った力を、別のフィールドで活かしたい

上西亮平さんが社会人として歩み出した当初は、仕事一筋で多忙な毎日を過ごしていました。スタッフ管理や顧客対応など、人と関わる業務に携わる中で、「目の前の人に喜んでもらえること」に強くやりがいを感じていたといいます。一方で、働くことに夢中になりやすく、家族との時間を十分に確保できない働き方に悩みを抱えるようになります。

さらに、家族の体調に関わる出来事をきっかけに、「もっと家族のそばにいられる働き方をしたい」と考えるようになりました。
そして地元へのUターンを決断。「人に寄り添い、誰かの役に立てる仕事がしたい」という思いが高まり、これまでの経験を活かせるフィールドとして介護業界に飛び込むことを選びました。

出会いは一本の求人情報から

地元での再スタート。

 

「人と関わる仕事」を中心に求人を探す中で、現在の介護事業所の募集が目に留まりました。未経験の業界への挑戦は大きな決断でしたが、面接時にかけられた一言が強く心に残ったといいます。

 

「『管理者として育てたい』と言われたんです。経験がなくても、私の仕事への向き合い方を評価し、期待してくれる。とても嬉しかったですね」

 

これまでの社会人生活で積み上げてきたチーム運営の経験、人に寄り添うコミュニケーション力、そして全力で仕事に向き合ってきた姿勢——それらが新しい舞台でも必ず活かせると確信し、介護業界への一歩を踏み出しました。

ゼロからの学びと信頼の構築

最初の壁は「知識のなさ」でした。利用者様の名前や疾患、生活パターン、介助方法など、覚えることは山のよう。さらに資格取得の勉強や管理業務研修も重なり、時間の使い方にも苦労しました。

 

年上のスタッフと一緒に働く中では、コミュニケーションや指示の出し方にも試行錯誤。「頼りないと思われたくなくて、つい頑張りすぎてしまうこともありました」と振り返ります。

 

それでも、現場に出て一緒に汗をかき、誰よりも利用者様に寄り添う姿勢を貫きました。小さな努力の積み重ねが少しずつ信頼につながり、やがて仲間や利用者様との関係が深まっていきます。

 

その結果、入社1年で管理者に昇格。以来10年以上、現場での実践と組織運営の両立に挑戦し続けています。未経験からのスタートでも、あくなき努力と挑戦が着実な成果を生む

スタッフの成長が、自分の喜び

介護の仕事の魅力を聞くと、上西さんは迷わずこう答えます。

 

「スタッフが成長して、自ら動き出すようになった時が一番うれしい。僕がいなくても回るチームになった時、『やってきて良かった』と思います」飲食業時代にもチームで成果を出す喜びはありましたが、介護では「人の生活」に直結している分、その達成感はより深いといいます。

 

利用者様からの「ありがとう」「あなたがいてくれてよかった」という言葉も、この仕事ならではのご褒美です。

家族との時間が、働く原動力に

プライベートでは、中学生の娘さんと小学生の息子さんの父親。息子さんのサッカーの試合応援や家族でのキャンプが、何よりのリフレッシュ。

「以前の仕事では考えられないほど、家族と過ごす時間が増えました。働く環境が整うと、家族との関係もより良くなるんですよね」

 

娘さんとは「必要な時に頼ってくれる関係性」を大切にし、仕事の忙しさと家庭の両立を実現しています。

未来の仲間へ—経験は必ず活かせる

「僕も介護は全くの未経験からスタートしました。大事なのは、利用者様や仲間に真摯に向き合う気持ちです。
飲食や接客、販売、スポーツ——どんな経験も必ず活かせます」上西さんの歩みは、異業種から介護に挑戦する人の道しるべです。

 

「この職場でなら、自分の経験が誰かの役に立つ」——そう思える場所が、ここにはあります。

この記事は2025年9月12日に作成されました