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某大手飲食店 元店長が介護の現場で管理者になるまで

某大手飲食店の店長として多忙な日々を送っていた上西亮平さん。家族との時間を見直すために地元・北海道へ戻り、まったくの未経験から介護の道へ踏み出しました。飲食業で培ったマネジメント力や接客スキルを武器に、入職1年で管理者へと抜擢。その後10年以上にわたり現場と組織運営の両立に挑み続けています。今回は、介護業界でのキャリアややりがい、そして家族との時間を大切にする働き方について、上西さんにお話を伺いました。

目次

飲食業で培った力を、別のフィールドで活かしたい

上西亮平さんが社会人として歩み出したのは、某大手飲食店。神奈川、東京と複数の店舗を経験し、若くして店長を任されました。売上管理、スタッフ育成、接客、お客様対応——業務は多岐にわたり、毎日が全力疾走。「忙しさの中でも、お客様の『おいしかったよ』という一言が原動力でした。ただ、休みが少なく、家族との時間を取るのが難しかったのも事実です」さらに、家族の体調を考える出来事があり、働き方を見直す必要に迫られます。「このままでは家族のそばにいられない」と感じ、地元・北海道へのUターンを決断しました。

出会いは一本の求人情報から

北海道での再スタート。

「人と関わる仕事」を軸に求人を探す中で、現在の介護事業所の募集を目にします。
飲食業から介護業界への転職は、大きなチャレンジでしたが、面接時の言葉が背中を押しました。

 

「『管理者として育てたい』と言われたんです。未経験なのに、そう期待してもらえるのは嬉しかったですね」

スポーツ経験で培った体力、店長としてのマネジメント経験、そして接客スキル——自分の強みが活かせると確信し、入職を決意しました。

ゼロからの学びと信頼の構築

最初の壁は「知識のなさ」でした。利用者様の名前や疾患、生活パターン、介助方法など、覚えることは山のよう。同時に資格取得の勉強や管理業務研修もあり、時間の使い方にも苦労しました。

 

さらに、年上のスタッフと一緒に働く中で、コミュニケーションや指示の出し方にも試行錯誤。「頼りないと思われたくなくて、つい頑張りすぎてしまうこともありました」

それでも、現場に出て一緒に汗をかき、誰よりも利用者様に寄り添う姿勢を貫いたことで、少しずつ信頼を得ていきます。

 

その結果、入社1年で管理者に昇格。以来10年以上、現場と組織運営の両立を続けています。

スタッフの成長が、自分の喜び

介護の仕事の魅力を聞くと、上西さんは迷わずこう答えます。

 

「スタッフが成長して、自ら動き出すようになった時が一番うれしい。僕がいなくても回るチームになった時、『やってきて良かった』と思います」飲食業時代にもチームで成果を出す喜びはありましたが、介護では「人の生活」に直結している分、その達成感はより深いといいます。

 

利用者様からの「ありがとう」「あなたがいてくれてよかった」という言葉も、この仕事ならではのご褒美です。

家族との時間が、働く原動力に

プライベートでは、中学生の娘さんと小学生の息子さんの父親。息子さんのサッカーの試合応援や家族でのキャンプが、何よりのリフレッシュ。

「以前の仕事では考えられないほど、家族と過ごす時間が増えました。働く環境が整うと、家族との関係もより良くなるんですよね」

 

娘さんとは「必要な時に頼ってくれる関係性」を大切にし、仕事の忙しさと家庭の両立を実現しています。

未来の仲間へ—経験は必ず活かせる

「僕も介護は全くの未経験からスタートしました。大事なのは、利用者様や仲間に真摯に向き合う気持ちです。
飲食や接客、販売、スポーツ——どんな経験も必ず活かせます」上西さんの歩みは、異業種から介護に挑戦する人の道しるべです。

 

「この職場でなら、自分の経験が誰かの役に立つ」——そう思える場所が、ここにはあります。

この記事は2025年9月12日に作成されました